歯を失うまえに!投稿日 : 2022年06月6日
皆様、こんにちは。JR大塚駅から徒歩5分、東京メトロ新大塚駅から徒歩2分の、新大塚ゆみ歯科です。
かつては「年をとれば歯は抜けてしまうもの」だと考える方が多くいらっしゃいました。
ですが、しっかりとケアをすればいくつになってもご自分の歯を守ることは可能ですし、逆に年齢関係なく、歯を失うこともあります。
ご自分の歯を残せる方が増えてきています
「8020運動」とは、1989年から現在の厚生労働省が掲げている、「80歳までに20本自身の歯を維持しよう」という目標です。
80歳まで自分の歯で過ごすことができるということは、食べ物をしっかり噛んで栄養を摂取でき、健康の増進につながります。
この「8020運動」によって、むし歯や歯周病で歯を失う人は年々減少しており、この30年間で、80歳までに自分の歯が20本以上残っている人の割合は半数を超えるまでになってきました。
「平成28年歯科疾患実態調査」(厚生労働省)より
その一方で、85歳以上で歯が20本以上残っている人は3割程度しかおらず、ほかの年代と比較して改善傾向があまり見られません。
これは単純に「8020運動」の開始前に歯を傷めたケースが多いことのほかに、高齢化によって歯科医院への通院や、ご自宅でのお口のケアが難しくなってきているのが原因だと思われます。
超高齢化社会となっている日本において、シニア世代のお口のケアは深刻な問題となっています。
歯を失うとお食事や会話に支障をきたすだけでなく、歯周病は誤嚥性肺炎の原因にもなっているため、「健康寿命」を延ばすためにはシニア世代のお口のケアをしっかりできる体制を整える必要があります。
歯を失う原因は?
歯を失う原因のTOP3は、
1位:歯周病2位:むし歯3位:歯が欠けた・割れた
という順番になります。
この「歯が欠けた・割れた」という場合に抜歯になるのは、ほとんどがすでに神経を抜いてもろくなっている歯です。
歯の神経には、痛みを感じてむし歯になっていることを知らせる大切な役割がありますが、神経を抜いた歯は痛みを感じにくく、むし歯に気付くのが遅れるため、注意が必要です。
神経を抜いた歯は要注意
むし歯治療で歯の神経を抜いた経験
50代66%40代46%30代38%20代24%高
「日本歯内療法学会」の調査によれば、むし歯が原因で神経を抜いたことがある人の割合は、20代で24%、30代で38%、40代で46%、50代で66%と、年齢が上がるにつれて高くなっています。
また、40代の7割、50代の8割の方は、神経を抜いたことがあるか、記憶が曖昧で覚えていないと答えました。
予防ケアで、いつまでも歯を大切に
歯を失う原因になる「神経を抜いた歯」を意識したお口のケアにより、歯を残せる可能性が高くなります。
また、むし歯と歯周病は、ご自宅での「セルフケア」と、定期的な歯科医院での「プロケア」で抑えられる疾患とされています。
まずはむし歯や歯周病にならないように予防ケアを行うこと、もしもむし歯の進行で神経を抜いた場合にも、その歯を使い続けることができるように適切なケアを行っていきましょう。